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2010年12月 アーカイブ

「間接の競争」

競争は拒否出来ません。


その競争も、直接と間接に分けてみることができます。


一般に、もっとも手ごわい相手は間接の競争相手です。


間接の競争の例をあげてみましょう。


植物の場合、土地に合わないところにカラマツなどの客員樹種を植えるとどうなるでしょうか。


まず、その針葉樹の落葉が地表にたまります。


カラマツなど針葉樹の葉は、貧養で土壌生物や微生物があまり好むものではないため、なかなか分解されません。


したがって、粗腐植の形でどんどんと地表に堆積します。


不適地に植林した場所などでは、しばしば30センチ、50センチと完全に分解しない状態の粗腐植や落葉がたまっている場合がよく見られます。


本来土壌は、岩石が風化して出来た土壌の母材料に植物や動物の有機物がまざり、それらを微生物・小動物が自らの消化器を通すことによって分解・還元する土壌生物の命のかたまりです。


・・・ところが、油脂分に富んだカラマツの葉などの酸性・貧養の粗腐植は地上部にたまり、すぐ分解・還元されないために、地表と落葉層とにはっきりわかれた層ができます。


その間に雑菌などが発達すると、その菌糸が水をはねるので降水が土の中に入りにくくなるのです。


このような分解されない有機物とミネラルの下層土とが分離した状態では、他の植物の種子や果実がおちても発芽することは出来ません。


ある生物(この場合にはカラマツ)の影響によって環境がかえられて、他の生物の生存が不可能になる状態を「間接の競争」と呼ぶことができます。

「直接の競争」

直接の競争にもいろいろの場合があります。


まったく植物が生育していない裸地では、一日も早くそこに芽生え、定着することが決め手です。


定着できた植物が最初の優占木となるからです。


その場合、あとから芽生えた植物には3つの可能性しかありません。


まず第一に、前の植物を追いこしてその空間を優占すること。


一般には、植物の集団で同じ種・生活形・能力をもっているものの間では、先に芽生えて生育している植物の下に出てきたものが、前の植物を追いこして大きくなることはきわめて困難です。


普通は追いこすことができません。


したがって第二に、生育できるぎりぎりの線まで、種の生育形の限界のところまで姿を変えて、先に生育している植物の下で生きのびようとします。


しかし、同じ生活形、いわゆる同じ能力をもっている植物間では、上の植物の下で我慢できないのです。


最後の選択肢とは、移動能力のない植物は逃げ出すことが出来ないのであるから枯死してゆくということです。

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