昔の左官技術
下・中塗用の土に藁をあて、白垂材に麻または紙を使うことは、今日でもそのまま踏襲されている手法です。
外壁リフォームなどもそうですが、日本の左官工事は、古代からこのように優れた水準に達していました。
特に紙スサは後世においても高級工事にしか用いられない材料です。
しかも7世紀ないし8世紀の時点でその使用が確認されているのは、いまのところ世界中で日本だけです。
糊料に至っては、現在まで日本の左官工事を最も特徴づけているものです。
塗壁材料に糊料を混入することによって得られる効果は、今日の知見によれば、単に接若力を増強するのみならず・・・
材料に粘性を付与し保水性を高め、塗装作業をきわめて容易にし、平滑な壁面を作るのに役立つのです。
そしてこれと先の紙スサを併用すれば、白垂としてはおそらく無類の美麗な仕上げを得ることが認められています。
8世紀の時点で左官工事に糊料を使用した明確な記録を残しているのもまた日本だけです。